(前回からのつづき)
そしてパナソニックは今年1月、イギリスのIKAWAと技術提携し、The Roast(ザ・ロースト)を発表しました。
この焙煎機のポイントはこちら。
・焙煎機を購入すると毎月生豆が送られてくる。
・それに付いてるQRコードをiPhoneで読み取ると焙煎プロファイルが焙煎機に送信される。
・焙煎プロファイルはすべて焙煎の世界チャンピオン後藤直紀さん(福岡の豆香洞さん)が作成。
IKAWAとはかなり違うようです。焙煎するコーヒー豆とその焙煎プロファイルは決まっていて、カスタマイズもマニュアル操作もできないようです。少し残念に思っていたところ、偶然、パナソニックのご担当の方と後藤さんとお話する機会があったので、そこでいろいろ尋ねてみました。
・今回の販売はまだ序章。
・コーヒー生産地、焙煎士の匠の技の物語を伝えたい。
・コーヒーの味はクリーンな仕上がり。
・美味しさのピークは通常の焙煎と変わらない(すぐ味が落ちることがない)。
・完全熱風式で焙煎時間は15分、回転数はゆっくりめにしている。
・プロユース用にマニュアルモードを搭載したモデルの販売も検討している。
一般のユーザーが自由に焙煎するのは難しいと判断されたようです。仕上がったコーヒー豆のクオリティを考えるとそうなるのかもしれません。これから自由度が上がり、よりクリエイティブになることが期待されます。
ところでIKAWAは世界中でローカライズされているようですが、それとThe Roastは別軸なのでしょうか。The Roastは、IKAWAの創業者が志したように、生産地と飲み手をつなげるプラットフォームになるのでしょうか。気になるところです。
(おわり)