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サードウェーブカフェの旅 その14-ニューヨークのエスプレッソ文化について。

ニューヨークとサンフランシスコを行き来すると、そのコーヒー文化の違いをひしひしと感じる。

ニューヨークはヨーロッパが近いので、エスプレッソ文化が発達していて、サンフランシスコは、独自のドリップ文化が育まれているという。それぞれの土地の雰囲気も大きいだろう。ニューヨークの人は忙しいからさっと飲めるエスプレッソ、サンフランシスコの人はゆったり、ドリップしてくれてる時間も楽しむよ、って感じ。

その違いはカフェをいくつか回ったらすぐに体感できる。シンプルに言うと、ニューヨークではエスプレッソが美味しく、サンフランシスコではドリップが美味しかった。明らかに。

今回は、エスプレッソが印象的だったニューヨークの三つのカフェを紹介します!

▼kaffe1668(カッフェ1668)

ワールドトレードセンターの1ブロック横にあるカフェ。金融機関の無機質なビルのあいだを歩くと、ふと行きあたる。

このカフェはスウェーデンの双子の兄弟が2008年にスタートした。店名の1668は北米にコーヒーが持ち込まれた年なんだそうな。

コーヒー豆は、北欧の有名なコーヒー屋カッファ(Kaffa)の創始者であり初代世界バリスタチャンピオンのロバート・トーレセン(Robert Thoresen)氏がコンサルティングに入り、ブルックリンの共同焙煎所、Pulley Collective(プーリーコレクティブ)で焙煎をしているという。

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ばっちりスーツを着こなしたサラリーマンや遊び慣れた大学生。いろんな人がくつろいでいる。

店内は羊だらけ(なんで羊なんだろう?)薄暗く少し謎めいたカフェである。コーヒー以外にもハンドメイドのコールドプレスジュースやサラダ、ティーも充実していて、メニューはザ・マンハッタンのカフェという感じ。

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こちらのエスプレッソはややリストレットで濃厚。北欧系ということでシャープでフルーティーかと思いきや、意外とスタンダードな感じ。ニューヨークではそのスタンダードのレベルが高い。

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スチームパンクもあった。壁のディスプレイにメニューが流れる。都会だね。

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▼Abraço(アブラッソ)

ヒッピーっぽい雰囲気漂うイースト・ヴィレッジにあるコーヒースタンド。「Abraço」というのはポルトガル語で「抱擁」とか「愛をこめて」という意味。手紙の最後に書いたりする言葉なんだって。小さなお店にはいつも人がいっぱい。コーヒー豆は、以前はカウンター・カルチャー・コーヒー(Counter Culture Coffee)を使っていたけれど、今はブルックリンで自家焙煎をしているらしい。

客席はただ木の板を打ち付けたようなテーブルと椅子。年季が入っている。
このお店を取り巻く人たちはとてもいい雰囲気。
ラフで、あったかくて、親密なんだけど、自由。

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ペイストリーも手作りでとても美味しいみたい。名物のオリーブオイルケーキを食べそこねてしまった・・。
また訪れなければ!

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エスプレッソ。少しソルティーで生クリームみたいな密度の濃い質感。舌にひっかかる感じがまったくなく強い甘さを感じる。今でも味をはっきり思い出せるくらい素晴らしいエスプレッソだった。

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▼Gimme! Coffee(ギンミ!コーヒー)

日本では下北沢の「Bear Pond Espresso」の田中氏が働いていたことで知られるギンミコーヒー。
東海岸に数店舗ある。

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店内が満席だったので持ち帰りにしてもらったのだけれど、外に出て歩きながら一口飲んだら、ハッとして足が止まってしまった。感動的に美味しい。きめ細かい酸、シルキーな質感、華やかなフレーバー。美しい。アート・オブ・エスプレッソ。

こちらが私のベスト・エスプレッソ・イン・ニューヨークでした!!!

ニューヨークの街を訪れたら、このようなエスプレッソの名店を是非訪れて欲しい。
日本やアメリカ西海岸では味わえないコーヒーであることは間違いない。
その美味しさはニューヨークという街が積み重ねてきた文化の厚みや底力そのものである。

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