アムステルダムに到着後、初めて訪れたのがBOCCA(ボカ)だった。アムステルダム国立美術館から少し北に歩いたところの路地にある地元で人気のカフェだ。
ヨーロッパで夏休みを過ごすことになったのはジュネーブにいく用事があったから。
せっかくなのでヨーロッパを旅しながら向かうことにした。
旅をするとき、あまり予備知識を入れずに、ただひたすら街を歩いてみる。
しばらくすると、その土地と僕のカルチャーがどんどん調和していくような感覚になる。
BOCCAの前についた。
女性が丁寧に何かを飲む横顔には、どんなメッセージが込められているんだろう。
入り口にはPROBATの焙煎機が置かれていた。
15年前、この青色のPROBATから始まったようだ。
店内はとても洗練されていて、入った瞬間から居心地の良さを感じた。
コーヒーをオーダーする前に、ひととおり店内を歩く。
オーダーしようと列に並ぶと、目の前に彼らのコンセプトが飛び込んできた。
はじめの問いの答えがここにあった。
彼らのコンセプトに触れて、エチオピア以外を選ぶ理由は見つからない。
エスプレッソとドリップをオーダーすることにした。
この、たった1杯のコーヒーに、どれだけの物語がつまっているのか。
生産者と繋がり、2001年から焙煎を始め、今日までの時間の中で、ゆっくりだけど確実に広がってきた物語がある。
一つひとつの物語を想像するこの瞬間は、いつも心が躍る。
物語のフィニッシュかのように、丁寧なドリップを終えた後の表情は、見ているだけで幸せな気持ちになる。
「やわらかくて、やさしい。」
エチオピアの華やかな香りが、コーヒーのオイルで包み込まれていて、ずっと余韻が続く感じ。
美味しすぎる!レベルが高すぎて驚きとともに、初めてフォーバレルと出会ったときの感覚が蘇ってきた。
これは11月に企画しているヨーロッパ12人の旅に組み込みたい。
ヨーロッパの夏休み。この後どうなっていくんだろう。
つづく
#BOCCA AMSTERDAM (NL)
Opening Times:Mon – Fri: 8 – 18, Sat – Sun: 9 – 18