コーヒーの質は、ほとんど生豆の質そのものです。焙煎士はその質を引き出すこと、際立たせることが仕事であって、自ら味を作り出すことはできません。だから私たちは、自然が育んだコーヒー豆に対して、常に敬意を払います。
それを前提に、焙煎する上で大切にしているのは、飲み心地の良さです。引っかかるところがなく、身体に染み込むような、老若男女、誰もが美味しいと感じるような、甘さと口当たりが良いコーヒーを目指しています。
私たちが使用している焙煎機、プロバット社の「Probatone 5」は、そのような焙煎に最適です。重厚な鋳物で出来ているので、蓄熱性が高く、熱がじっくりコーヒー豆に入り、甘さを引き出します。
5kgが最大容量の焙煎機で、2〜3kgずつ焙煎しています。きめ細かく味のコントロールが出来るので、お客様のリクエストに沿った焙煎が可能です。
また、理論と感覚のバランスを大切にしています。数値だけを頼っても、必ずしも上手くいくとは限りません。その日の気温や天気、窯の状態など、焙煎環境を感覚で包括的に捉える事を大切にしています。