コーヒーが好きな人に「コーヒーをドリップするとき、最後の一滴まで抽出する人と、最後のアクの部分を避ける人がいる。どっちが正解なの?」と言われた。なぜペーパーフィルターをすすぐのか、なぜ撹拌するのか、なぜのの字でドリップするのか。調べたらいろんな意見があるし、気になりだしたら止まらないという。なるほど。
正解はないと思うので、そういうのは自分で試してみるといいと思う。フィルターをすすぐのとすすがないのはどっちが美味しいか。のの字を書かなかったらどうなるのか。そして、なぜそっちの方がいいのか考えてみるといいと思う。お茶っ葉でも染め物でもなんでも、混ぜたら水溶液は濃くなるよなーとか。細かく砕いたら濃くなるよなーとか。
注ぎ方や道具が先行しがちだけど、それよりもコーヒー豆の粉にお湯が染み渡って、十分にそのエキスが出るにはどうすればいいか。そのことを常に頭においてコーヒーを淹れる方が重要な気がする。
先日、コーヒーを始めたいというお客さんにコーヒー豆を買ってもらった。その後、注文した抽出器具が届くまでの間、紙コップにコーヒーの粉を浸して、キッチンペーパーで濾すという実験をしてみたそうだ。コーヒーはそういう発想でいる方が楽しい。そこから「どうやったらより美味しくなるだろう?」と考えていく方がいい。
そういう考え方で覆ることって、いっぱいあるんじゃないかなー。