パナソニックの家庭用焙煎機、The Roast(ザ・ロースト)のセミナーに行ってきました。講師はコーヒー生豆の商社、石光商事の社長、石脇さん。
石光商事さんは日本で初めて焙煎機を持ってきた会社で、100年以上の伝統があります。石脇さんはコーヒー業界のレジェンドのお一人です。
今回は焙煎機の話というより、家庭でのコーヒーの楽しみ方にフォーカスした内容でした。
印象に残った話をふたつ。
一つ目は、コーヒー豆のコストパフォーマンスのこと。石光商事さんは質と価格のバランスを追求しているという。
青い軸がコーヒーの熟度で、赤い軸が価格に対する熟度の割合。つまりコストパフォーマンスの良さということ。
左の「SHG」は一般的なコーヒーのちょっと高いグレード。
真ん中の「COE winner」は国際品評会の受賞ロット。
右は石光商事さん取扱いのスペシャルティコーヒー。
つまり石光商事さんの豆はコスパが良いというわけ。なるほど。
それにしても、品質=熟度なんですね?
先日、ある海外の生豆商社のラインナップに未熟豆ばかりを集めたロットがあってそれがすごく美味しかった、という話を聞いたばかりだったから「おお?」と思った。これはまだ要勉強の領域。
二つ目は、石脇さんのコーヒー抽出について。
石脇さんは朝と昼、自分で焙煎したコーヒーを社員さんに淹れるそうです。そのときスケールや温度計を使わないんだそう。「面倒なことは日常で続かないでしょ?」とのこと。最も重視するのは生豆の品質。次に焙煎なんですって。
もちろん、何周も何周も巡られた上でのこの結論だと思うのですが、これにはとても共感しました。コーヒーを淹れることのハードルは低いほうがいい。少なくとも、ほうじ茶淹れるくらいのレベルにならないかなーと思います。「厳密に美味しさを追求するのが楽しいんじゃないか!」と言われたら、それもそうなんだけどさ。もっとリラックスなスタンスで、美味しいコーヒーが楽しめたらベストですよね。
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帰りに「The Roast」で焙煎した深煎りのブラジルのコーヒー豆を頂きました。クリーンで美味しかったです!
石光商事さん、パナソニックさん、有難うございました。