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サンフランシスコの夏休み #Manka’s Inverness Lodge(マンカス・インヴァネス・ロッジ)後編

ディナーは、Saltwater(ソルトウォーター)というレストランへ。
正直言って、このレストランのためだけにインヴァネスを訪れる価値はある。

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スターターは牡蠣。とれた場所違いを三種類。オレゴンのソーヴィニヨンブランと。

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焼きたての魚。皮がまだしゅわしゅわ言ってる。タルタルとブラックオリーブのペースト、グリーンペッパー、ローストレモン添え。サクサクの皮と身を頬張ると肉汁(?)が溢れ出る。締まった白身から新鮮さをひしひしと感じる。

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クラムとフェンネルソーセージ。このスープの旨味といったら・・。

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そのほか、桃のサラダ、リーキとポテトのポタージュ、デザートはラベンターのアイスクリームを頂いた。一皿一皿、すべてパーフェクトだった。素材のエネルギーを最大限に活かした、素朴かつ思慮深い料理であった。プリフィックスで44ドル。近所にあったら毎週通う。

私たちはシンプルでリラックス、そして上品なこのレストランにすっかり惚れ込んでしまった。忘れられない一軒になった。サンフランシスコ市内で話題のレストランなんて目じゃないですよ、ほんとに。

お腹いっぱい、ほろ酔いでロッジに戻りベッドに寝転がる。ペンドルトンの毛布(毛布までおしゃれ)にくるまって眠る。夢のような一日だった。



「朝のノック」で目が覚める。
ドアを開けると、あのあこがれの朝食が足元に置かれていた。

焼きたてのスティッキー・バンズ、ホイップしたヨーグルトとグラノーラ、フレッシュなミルク、オーガニックのりんごジュース。そして水筒いっぱいのホットコーヒー。

コーヒーはダークローストで美味しいとは言えないけど憎めないお味。これで酸キラキラのスペシャルティコーヒーが出てきてもちょっと違うしな。これはこれでよい。

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寝起きのぼーっとした頭で、コーヒーを飲みながら、旅について思いを巡らせた。

誰かが作った世界観って、誰かの頭の中を具現化したものだから、日本も海外もあまり変わらない気がする。このキンフォークみたいな部屋が東京にあってもおかしくないし、ドラマセットのような、バーチャルな感じが拭えない。それよりも、Airbnbのボロいアパートの冷蔵庫の中身や、シャワーラックに置かれたボディソープや、女子高生が退屈そうな目をして歩く遊歩道のほうにロマンを感じる。コンビニでレジ打ちしてるおばちゃんの横顔とか。ここに生きていたかもしれない自分、日本に帰ってもここで流れ続ける時間、そういうのを感じたい。

私の旅の目的はそういうこと。視野を広げる、っていうのもまた違う。想像力の種を増やす、って感じかな。
それって私がコーヒーを通じてやりたいことに近くて、あ、また繋がった、って思った。



というわけで、サンフランシスコの夏休みの記録はこれにておしまい。
サンフランシスコも、日本も、もうすっかり秋めいている。
次の旅について、そろそろ考え始めよう。

(おわり)

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