世界一の公立大学、UCバークレーを散歩する。
樹の下にバックを放り投げて、芝生の上でボールを追いかけるゲームをしたりしている学生たち。
「もし私にもう一度18歳が訪れるなら・・・」
と夢見てしまうような、知性あふれる自由な空気を胸いっぱいに吸い込む。
美しい夏の日。少し汗ばむくらいの陽気だけど、ゆるやかな風から秋の気配を感じる。
夏休みでがらんとしたキャンパスにも、もうすぐ学生の賑わいが戻ってくるんだろう。
ひとしきりキャンパスを散歩したあと、シャタックアベニューを北にまっすぐ歩いて「ノース・バークレー・ファーマーズマーケット」へ向かう。
このマーケットは毎週木曜日、シャタックアベニューとローズストリートの交差するあたりに現れる。あの「シェ・パニーズ」もほど近く、彼らはこのマーケットで売っているのと同じ食材を使っているらしい・・・。料理好きのあなた、興奮するでしょう?
それでは、しばしお散歩気分をお楽しみ下さい。
ゆったりとした木曜日の午後です。
気持ちいいでしょう?
あてもなくぶらぶら歩いて、桃の試食をしたり、アップルジュース飲んだり。
旅の後半、膨大なインプットにお疲れ気味の心身を、このゆったりとした空気が癒していく。
そして・・・嬉しい偶然があった!
フォーバレルが提携している酪農場「セント・ブノワ・クリーマリー」のお店を見つけたのだ。もちろんこのマーケットの常連らしく、飲み終わった牛乳の瓶を持って訪れる人が絶えない。
お店のお姉さんに「フォーバレルコーヒーってこのミルクを使っていると聞いたけど?」と話しかけると「ああ、そうよ」とちょっと面倒くさそうに答えてくれた(笑)ヨーグルトを試してみたら、濃い生クリームを少し爽やかにしたような感じでとても美味しい。
続いて「マッサ・オーガニクス」も発見!フォーバレルがアーモンドミルクをつくるのに使っているアーモンドはこちらのもの。アーモンドを一袋買って、ぽりぽり食べる。
バークレーは小宇宙だ。
街の住人はみんなお互いのことを知り合っているみたい。
そのなかにすっぽりおさまってしまうことができたら、すごく心地よいだろう。
そして、そのためには確固たるコミュニティに属する必要がありそうだ。
たとえばずっとここに住んでいるとか、UCバークレーを卒業してるとか、ここでビジネスをしているとか。
サンフランシスコは「自分の街」って思って過ごすことができるけど、バークレーではビジターという感覚が抜けない。
でも、それもまたよし。
街によって自分の振る舞いも変わる。受け取るものも違う。
それが旅の醍醐味だと思う。
11月に12人でヨーロッパを訪れる。
ベルリンで、コペンハーゲンで、オスロで、私はどう振る舞うんだろう。何を受け取るんだろう。
今からとても楽しみだ。
(つづく)