生活者目線でデザインする
山田:先日イベントでKINTOさんの抽出器具を使わせて頂いたんですが、すごく使いやすくて!
林さん:有難うございます。
山田:きめ細かい日本人の感性を感じました。抽出器具として仕組みがシンプルなのも良くて。親切な目盛りが付いていて、基本的にスケール(量り)が無くてもコーヒーが淹れられるという。
林さん:生活者目線でデザインする事にこだわっているんです。コーヒーのプロから監修しますよ、というオファーを頂いた事もあったんですが、断って。自分たちで何度もコーヒーを淹れてテストして開発しました。
山田:素敵です。私、コーヒーを本当に美味しく淹れている生活者って、意外と少ないと思っていて。KINTOさんの抽出器具みたいに「この線まで」という目盛りがあって、あとは自分の感覚で調整するくらいが自然だし、そのくらいシンプルな方が生活に馴染むよな、と感じました。
林さん:私達はコーヒー器具のプロフェッショナルではないんですが、それでもステンレスフィルターのカラフェセットはベストセラーの一つになっています。
山田:なるほど、使い手に寄り添っている事がKINTOさんの強みですね!
いい感じのポジション
山田:林さんはKINTOさんでどんなお仕事をされているんですか?
林さん:国内外で営業をしています。海外では台湾や韓国などアジア圏でよく売れてますね。
山田:KINTOさんのデザインって台湾っぽい!ちょっと女性的というか…。
林さん:台湾の阿里山コーヒーさんも、先日イベントで使って下さいました。
山田:そもそも林さんはどうしてKINTOさんに入られたんですか?
林さん:僕、大学生の頃ミュージシャンになりたくて。
山田:そうなんですか!?
林さん:はい。今もバンドでドラムをやっていて。昔はシブヤ系が好きで、フリッパーズ・ギターとか。
(しばし音楽の話で盛り上がる)
山田:なるほど、なるほど!
林さん:結局ミュージシャンにはならなかったんですが、普通の人生を送りたくなくて。昔から音楽やファッションや雑貨が好きで、それと海外と日本を繋ぐ仕事をしたくてKINTOに入社したんです。
山田:へーーーー。
林さん:社会人になると学生時代に培った文化的な感性って鈍ってくるじゃないですか。
山田:めっちゃ分かります、それ。
林さん:それを今一生懸命取り戻している感じです。そういう感性って必要なんですよね、新しいものを生み出したりするときに。例えば、メインストリームに行き過ぎず、いい感じのポジションをキープしたいっていう感覚とか、音楽に似ていて。
山田:KINTOさん、いい感じのポジションでいて欲しいです!
林さん:個人的にはそうありたいですね(笑)