前回の旅で奇跡的に繋がった生産者の1人がダニエル。
ナビの方向とは反対だったが、何かがありそうな気がして方向転換したのを覚えている。
しばらく車を走らせた先にあった民家の親子に尋ねたところ、少し先にあるダニエルの農園まで案内してくれた。
あの親子がいなければ、ダニエルには知らなければ100%通りすぎる場所だ。
その名はダニエル・ベラ・フィンカ。直訳するとダニエルの美しい庭。
彼らの庭を案内してもらい、また必ずくると約束した。
帰国後書いたダニエルへの手紙は届いているのだろうか。
>ダニエルさんへの手紙
ダニエルのところに到着したのは、もう夜の21時頃だった。
あたりは街灯ひとつない真っ暗な山の中で、ハリケーンの影響か雨が降り始めていた。
起きてのか?ここで暮らしているのか?
車を止めたあと、ダニエルの家に向かって山中を歩く。
再会への期待が大きく、雨に打たれていることを忘れるくらいだった。
「オラー・ダニエール!」
家の前について、みんなでダニエルを呼ぶ。
なかなか出てこないが、ドアの下から微かにもれる光が僕たちの心を落ち着かせた。
しばらくすると、ダニエルが出てきた。
暗闇の中でも僕たちだと気づいてくれて家の中に入れてくれた。
夜遅くに突然きた僕たちを、とても嬉しそうな笑顔で歓迎してくれた。
つづく・・・