2016年11月20日〜25日まで、オスロとコペンハーゲンを12人で旅しました。
その様子をわりと個人的な視点で書き留めています。
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「確かにコーヒーには何か見えない力があると感じます。“コーヒーを飲む”、“コーヒーが好き”ということは一種の“会員証”のようなものになっていて、それは世界中で通用する会員証です」(ヴォーン『29 cafes, 23 photographers, 5 baristas, 1 illustrator, and a lot of coffee with Vaughan』)
これはフグレントウキョウの小島賢治さんのエッセイの一部。すごく好きで、旅の途中よく思い出した。旅をするといつも、コーヒーが好きでよかったと思う。どんな場所を訪れても、コーヒーが私を動かし、人と出会わせてくれる。
“会員証”を手にオスロで出会った人、力武元太さん。東京のコーヒー仲間に紹介してもらってこうして会うことができた。
フグレントウキョウのマネージャーを経て、フグレンオスロでバリスタとして活躍。現在はオスロのカッファという焙煎所で働かれています。
現地在住のミラさんと一緒に、コーヒーのお仕事について、オスロの生活について、お話をお伺いしました。
ミラさんによると、日本とオスロのライフスタイルはどうやらかなり違うようです。
オスロでは長時間働くことより生産性を高めることを重視するし、よく休憩(フィーカ)するんだそう。仕事の途中に「コーヒーでも飲む?」みたいな感じで。
そして自宅で過ごす時間が長いんですって。厳寒期が長いということもあるけれど、家族、恋人、友達と過ごす時間をとても大切にしていて、基本的に家で食事をするという。いわゆる「飲み会」も、お店より自宅でやることが多いんだとか。
そんなオスロのライフスタイルをやっぱりうらやましく思う。日本人は自分が幸せになることをもっと許したらいいと思った。なにが幸せかは人それぞれだけど。
そして元太さん自身のストーリーをお伺いして、コーヒーへの情熱、純粋さ、そして周りの人をとても大切にしてこられたんだな、と感じた。きっと周りの人は元太さんのことが大好きなんだろうな。いつか一緒にコーヒーのお仕事がしたいと思う。“会員証”がある限りつながっているはず。
元太さん、ミラさん、素敵な時間をありがとうございました。
(つづく)
Photo by Kazuyuki Shoji