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二つの大切なもの。

私はただ海に浮かんで、目を閉じていた。このカリビアンブルーを、頭からつま先までしみこませるように。

海の中に潜り込んだら、なにもかも忘れるような、そしてこの目に映したなにもかもが私の中に深く刻まれるような、不思議な感覚がした。だから何度も潜り込んだ。

水面から顔を出して見渡せば、青い世界がどこまでも広がっていた。

私たちはキューバ中部の街からハバナまで帰る途中で、一時間だけバカンスすることにした。これはその写真。

今日で旅は終わり。こう書いてしまうと途端にさみしくなる。でも、日本に帰るのがこれほど楽しみな旅もない。

この旅で私は二つの大切なものを得た。

一つ目は、キューバの人たちの美しい心に触れたこと。

キューバの人はとても綺麗な表情をしている。今回出会ったコーヒー農園の人たちはもちろん、カサ(民泊)のお母さん、タクシーの運転手さん、あらゆる人の心の真ん中に、大きな優しさと正しさがある。それは利害や義務や信仰のためではない、とても自然なものだ。例えば夕日の美しさのような、根源的な感じがする。元々人の心はこうだったのではないかな。純粋なものは滞りなくそのまま心に入ってくる。私はこれから美しい心を少しずつ受け取って、それを還せるような自分でありたい。

二つ目は、シンプルに目的に向かう気持ちいい感覚。

私たちは何の手がかりもなく、アテンドも通訳もなしで、キューバの人に尋ねた情報だけを頼りにコーヒー農園を探した。その結果二つのコーヒー農園にたどりつき、大好きな人たちと出会い、つながった。そしてキューバ唯一のコーヒー輸出業者に私たちのメッセージを伝え、次回ビジネスビザを取得し再び会いに行く約束をした。ビジョンがあって、それを叶えたいと強く思う。行動し続ける。そうすれば叶う。シンプルで気持ちいい。この感覚をずっと持ち続けたい。

今回目的を叶えられたのは、準備段階で力になって下さった方々のおかげ。アドバイザーの伊藤千尋さんをはじめ、みなさん本当に有難うございました。これからが本番です。見守って下さい。

そして一緒に旅をしたメンバーへ。

カメラマンのよっしーは、慣れないキューバの道を丸一日運転して、撮影して、夜みんなが寝静まった頃、動画の編集する。ときにはパンクした車のタイヤまで取り替えてしまうスーパーマン。よっしーがいなかったらそもそもこの旅は成り立たなかった。本当にお疲れ様でした。曽根ちゃんは、みんなのお母さん。いつも気を配ってくれた。体力的にもハードな旅だったけど最後まで笑顔でいられてよかった。曽根ちゃんの未来から見てこの旅が最高のきっかけでありますように。後藤さんは本質的な思考と野生の勘が冴え渡っていた。目的に向かって強く最短距離で走れたのはあなたのおかげです。そしてムードメーカーでもあったよね。いつもみんなを気遣って、楽しくさせてくれてありがと。小川さんはいつも全体感を見て暴走しないように抑制してくれましたね。この個性的なメンバーのバランスを取れるのは小川さんしかいなかったと思います。

三十路過ぎた五人の大人がケンカひとつせず(笑)調和しながら、すみからすみまで充実し、笑いながら旅をできたことは奇跡だと思う。そのすべてに有難う。

さて、このつながりをかたちにするのがこれからの私たちのミッション。
物語はここから始まります。

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