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キューバのカフェ事情。

キューバのカフェでは、どんなコーヒーが提供されているのだろうか。

一般的に飲まれているのはこんなコーヒーです。甘くしてあり、小さなデミタスカップに入って1CUP(約30円)。コーヒーキャンディーのようなクセになる味である。

ちゃんとしたカフェでは、エスプレッソが提供されている。フィルターはない。チンバリやランチリオなど、イタリア製のエスプレッソマシンをよく見かけた。小さなカフェでは一連のタンク式がよく使われている。コンデンスミルクやチョコレートシロップを使用したアレンジドリンクもある。

「キューバいちのカプチーノ」とうたっているカフェでカプチーノを飲んでみたけれど、特に美味しいとは思えなかった。そもそも牛乳があやしい。クリープみたいな味がする。このキューバで新鮮な牛乳がコンスタントに手に入ると思えないから、まあ頷ける結果である。

エスプレッソはどのカフェに行っても味が似ている。きっと同じコーヒー豆を使っているのだろう。少しボディ感があるブラジルのような感じ。ナッツ、ミルクチョコレート、後味に白胡椒のようなスパイシーなニュアンスもあり、とても美味しい。

いろんなカフェでコーヒー豆の袋を見せてもらった。挽いた粉の状態でパックされている。

上の「Cubita」はカナダの会社で、キューバのコーヒーをカナダで広く販売している。キューバはカナダで加工されたコーヒーを逆輸入しているということか? 「Roasted coffee with sugar(砂糖と一緒に焙煎した)」と書いてある。ベトナムなどアジアでは聞いたことあったけれど、まさかキューバもか。

キューバの家庭には必ずモカポットが置いてある。日本人より家でコーヒーを淹れて楽しんでいるんじゃないかな。

ハバナには自家焙煎のお店が二つしかない。「El Escorial(エスコリアル)」と「Cafe O’Reilly(オーレリー)」だ。歩いて行ける距離にあるにも関わらず、コーヒー豆を求める人が常に並んでいる(もちろん砂糖と一緒に焙煎はしていない)。

焙煎機は両方「MAQAFE」というメーカー。飲み比べてみると、エスコリアルの方が深めの中煎り、オーレリーは浅めの中煎りだった。オーレリーの方が美味しかった。

オーレリーで焙煎しているおじさんに「この生豆はどこから買ったものですか?」と尋ねると「キューバコーヒーだよ。その一社しかないんだ。種類もひとつだけ」とのこと。

キューバ国内で消費されているコーヒーは、生豆の段階では農園までトレースできるどころか、一種類のコーヒー豆しかないということだ。

キューバのスーパーマーケットの棚を見れば頷けるだろう。これが社会主義国家キューバなのである。

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